ヨーロッパコーティングショー2015にて、化学グループ企業WACKER(本社ミュンヘン)は、産業用の接着剤に配合することにより、平坦な表面をシールすることのできる新規なシラン封鎖ポリマーを発表します。 既にGENIOSIL® XTとして知られているものであり、その新しいバインダーから得られる材料は、驚異的な引き裂き強さを示し、同時に高いゴム弾性も示します。これら特性の両立により、シラン硬化ポリマーがかつて不向きだった自動車やメカニカルエンジニアリングにおける用途に用いることができるようになりました。ヨーロッパコーティングショーは4月21日から23日までドイツ・ニュルンベルクで開催されます。 |
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GENIOSIL® XT 50およびGENIOSIL® XT 55により、WACKERのシラン硬化バインダーとしての製品ラインアップがさらに強化されました。この2グレードは基本的にシラン変性のポリエーテルからなり、シリル基が硬化することにより大変強靭で、かつゴム弾性を有する緻密な網目構造を形成します。 GENIOSIL® XTを用いた材料による接着層と封止膜は高強度を有します。同時に高い延伸性も有します。そして、強い力を受けない限り引き裂きは起きません。一度起きた引き裂きが伝搬することはありません。
これによりGENIOSIL® XTは初めて、従来のポリウレタンベースのシステムの置き換え可能な材料となりました。その優れた特性により、繰り返し動的な力を受けるような用途、例え ば自動車の振動や洗浄機等の用途に理想的に用いることができます。これまでは、この種の用途はイソシアネート硬化ポリマーシステムが本命とされてきまし た。
さらにGENIOSIL® XTは低粘度なため、低温での使用が容易です。バインダーは、必要に応じ可塑剤、充填剤を入れても入れなくても処方できます。また、種々の着色も可能で す。コンパウンドとして処方することにより、多くの一般的な基板、例えば金属、ガラス、セメント、施釉タイル、木、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリ レート等、へ接着が可能です。プライマー処理は不要です。全てのGENIOSIL®のシラン封鎖ポリエーテル同士は相溶なので、様々な処方を取れることから、コンパウンドの物性を大きく変えることができます。主な末端製品としては、工業用接着剤、液状防水システム及びコーティング剤などです。 |
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液体防水システム向けGENIOSIL® XT 50 |
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GENIOSIL® XT 50はアルファシランで封鎖したポリマーであり、錫フリーの接着剤及びクラックを埋める液状の防水システムの製造に向いています。得られる材料の引張り強度は9 N/mm2に及び、引裂き強度(ASTM D 624 B-91に従い測定)は50 N/mmに及びます。さらに、GENIOSIL® XT 50は充填剤なしでも処方することができ、透明で錫フリーの、良好な物性を有する錫フリーの末端製品が得られます。
GENIOSIL® XT 55はガンマシランで封鎖したポリエーテルです。せん断強度は5 N/mm2以上になります。同時に伸びは700%程度となります。具体的な値は処方により異なります。 このような処方を組むことにより、注目すべき高い引裂き強度や高い弾性回復が得られます。従ってこのポリマーは、高強度で、しかも非常に柔軟な工業用の接着材、例えば自動車のフロンドガラスのダイレクト・グレージング用に理想的に用いることができます。
GENIOSIL® XTに関するビデオクリップは下記をクリックください: http://www.wacker.com/ecs-clips
ヨーロッパコーティングショー2015のWACKERのブースはHall 1のBooth 1-510です。お待ちしております。 |
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フロントガラスの接合: 化学グループ企業WACKER(本社ミュンヘン)のGENIOSIL® XTシラン変性ポリマーは、ダイレクト・グレージングに必要な、強靭でなおかつ大変弾性のある接着剤を作製することが可能です。(写真:Wacker Chemie AG) |
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WACKERのシラン封鎖ポリマーGENIOSIL® XT 50をベースにした透明な液状の防水システムは、湿気および霜からタイルを保護します。このポリマーは、大変弾性的でなおかつ非常に耐引き裂き性に優れています。またさらに、大変良好なクラック封止特性を示します。(写真:Wacker Chemie AG) |
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注: 写真は下記をクリックするとダウンロードできます: |
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