SILPURAN® 21XXシリーズは、医療用途、特に創傷保護を目的としたシリコーン粘着剤です。高い安全性を有すると共に、優れた加工性を示します。シリコーン粘着剤は、その創傷治癒を促進する特性により、創傷保護の用途に理想的な素材です。SILPURAN®シリコーン粘着剤は、創傷保護の分野において新しいベンチマークを打ち立てます。
SILPURAN®製品群は医療現場の最も厳しい要求を満たします。有機系の可塑剤を含まず、滅菌が可能で、一連の認証を有しています。ISO10993とUSPクラス6の一部の試験の認証書が、生体適合性と最高の安全レベルを患者と医療機器メーカーに提供します。また、クリーンルームでの分注と梱包により、安定した高品質を確かなものにします。 |
現代の創傷保護材は様々な要求を満たさなければなりません。気体の透過性、最良の治癒条件の実現、また、外部要因(雑菌や水分)からの保護などです。SILPURAN®シリコーン粘着剤は柔軟であるため、肌への粘着剤として最適です。その粘着性は、創傷保護材交換時の痛みを最小限とし、治癒過程を妨げません。
慢性的な創傷に悩まされる患者の40%は創傷保護材の交換に伴う痛みが最大の問題であると感じています。1)シリコーン粘着剤による創傷保護材は、大きな痛みを伴わずに交換することができます。創傷保護材の交換と痛みの関連性が薄れ、患者のストレスを大幅に軽減します。同時に、水蒸気やその他の気体に対する透過性は、傷の治癒に最適な環境を作ります。これらの利点が、より短期間での治癒につながります。こうして、痛みの軽減と治療期間の短縮により、シリコーン粘着剤は患者の生活の質を高めることができるのです。
1) Meaume S et al., Ostomy Wound Management, 2003
・ISO 10993 2)とUSPクラス6 3)の選択された試験の認証 |
・医療用テープ、絆創膏
・先進的創傷保護
・ストーマケア
・A材とB材を1:1の比率で均一に混合します。
・常温でも硬化しますが、100℃以上に加熱すると短時間で硬化します。
・A材の割合を増やすと、より柔らかく、高粘着性の硬化物となります。逆に、B材の割合を増やすとより硬く、低粘着性の硬化物となります。
ステップ1 シリコーン粘着剤(未硬化)を基材に塗布します。 |
ステップ2 粘着剤は120℃程度に加熱することで短時間に硬化します。 |
ステップ3 粘着層を被覆した後、複合材の加工工程に進みます。 |
製品名 | 粘度A材 [mPa・s] |
粘度B材 [mPa・s] |
針入度 [1/10mm] |
粘着力 [N/2.5cm] |
ポットライフ (23℃)[分] |
主用途 |
SILPURAN® 2100 | 34000 | 35500 | 205 | 2.7 | 73 | 先進的創傷保護 |
SILPURAN® 2112 | 11600 | 11500 | 225 | 2.6 | 76 | 先進的創傷保護 |
SILPURAN® 2114 | 12000 | 10000 | 200 | 3.5 | 70 | 先進的創傷保護 |
SILPURAN® 2130 | 1100 | 1000 | 220 | 1.8 | 74 | 先進的創傷保護 |
SILPURAN® 2142 | 80000 | 40000 | 140 | 7.5 | 90 | スマートケア |
SILPURAN® 2117 | 33000 | 13000 | 210 | 3.0 | 40 | 人口乳房 |
SILPURAN® 2122 | 3200 | 2700 | 180 | 5.5 | 60 | 絆創膏、医療用テープ |
(上記値は代表値であり、出荷規格ではありません。) |
図1. シリコーン粘着剤のステンレス材への粘着力
図2. シリコーン粘着剤の皮膚への粘着力