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JEC World 2026:ワッカー、複合材料向けの新しい高性能添加剤を発表

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 ワッカーグループは、今年開催される国際複合材料の展示会「ジェックワールド」において、2種類の新しい複合材料用インパクトモディファイアー GENIOPERL® W37 と GENIOPERL® W38 を発表しました。これらの製品は、熱硬化性樹脂の機械的特性を大幅に改善する、新しい世代のシリコーン系添加剤です。ブースでは、もう一つの注目製品として POWERSIL® Resin 710 を展示しました。このシリコーンコンパウンドは、圧縮成形、加圧ゲル化、さらには射出成形技術でも加工が可能です。同樹脂を用いて成形した部品は、熱クラス R に適合し、最長で220°Cまでの高温環境に長時間耐えることができます。

GENIOPERL® W37 / W38:複合材料の耐衝撃性を強化

 インパクトモディファイアーは、複合材料部品の衝撃・打撃耐性を向上させるために使用されます。GENIOPERL® W37 と W38 も同様で、エポキシやビニルエステルなどの熱硬化性樹脂の耐久性と性能を最適化するために開発されました。これらの改質剤は、機能性シリコーン骨格に基づく分子構造により、効率的な相分離を促進し、樹脂マトリクス内にナノスケールのエラストマー領域を形成します。これによりマトリクスのタフネス性が向上し、衝撃時の破損を防ぎます。そのため、機械的信頼性・疲労耐性・低温特性が求められる複合材料、接着剤、コーティング用途に最適 です。

ワッカーはJEC World 2026 にて、シリコーン成形コンパウンド POWERSIL® Resin 710 を紹介します。本製品は圧縮成形、加圧ゲル化、射出成形で加工可能で、熱クラスRに適合し、220°C まで耐える成形部品の製造が可能です。(出典:ワッカー)





サステナビリティへの配慮

 両製品の開発では環境面も重視されており、ワッカーは環状シロキサン含有量を大幅に削減しました。GENIOPERL® W37 / W38 は分散性に優れ、有機樹脂システムとの高い適合性を示し、少量添加でも高い性能を発揮します。攪拌は、一般的な撹拌機からローターステーター型の装置まで幅広く対応可能で、材料の機械特性・粘度・耐熱性を損ないません。

  GENIOPERL® W37 は、特に低温域において、熱硬化性ポリマーシステムの耐衝撃性を向上させます。熱硬化性樹脂における推奨添加量は、未充填の樹脂‐硬化剤またはポリマーシステムに対して重量比 2〜8% です。使用量が少ないため、反応性樹脂の粘度や、硬化後製品のガラス転移温度への影響はごくわずかです。最適な分散のためには、少なくとも 50°C の加工温度が推奨されます。

 GENIOPERL® W37 と同様に、GENIOPERL® W38 も非常に低温環境において熱硬化性ポリマーシステムの耐衝撃性を向上させます。こちらも熱硬化性樹脂における推奨添加量は重量比 2〜8% です。GENIOPERL® W38 には、発泡を抑える添加剤が含まれており、これは特に減圧下での鋳造プロセスにおいて重要です。

 

POWERSIL® Resin 710 ― 高耐熱成形部品向け

 産業界では、200°C を超える温度に長期間耐えられる機械的に強靭な部品を製造するという課題がますます大きくなっています。ワッカーはこれに対する材料ソリューションとして POWERSIL® Resin 710 を提供しています。
このシリコーン樹脂コンパウンドを使用することで、圧縮成形、加圧ゲル化、さらには射出成形によって成形部品を製造できます。

 本材料は 熱クラス R に適合する部品に適しており、最大 220°C の高温に長期間耐えることができます。この新製品は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン) や PEEK(ポリエーテルケトン) といった高耐熱ポリマーの代替品となります。本材料を用いて製造された部品は、優れた電気絶縁性、機械的強度、UV 安定性を備えています。また、POWERSIL® Resin 710 は溶剤フリーで 表示義務(ラベリング要件)の対象外です。低粘度で加工が容易であることも特徴です。

この材料は次の 2 種類が提供されています:

  • 耐熱性のある完成部品を製造するための過酸化物硬化タイプ
  • 標準シリコーン触媒の少量添加で硬化するタイプ

 

JEC World 2026でのその他の注目製品

ワッカー は以下の高性能添加剤・バインダーも展示しました:

  • SILRES®:複合材料の電気絶縁性・難燃性向上の知りコーンレジン
  • HDK®:レオロジー制御のためのピロジェニックシリカ
  • VINNAPAS®:低収縮・寸法安定性向上のためのロープロファイル添加剤
  • GENIOSIL®:接着促進およびフィラー・繊維処理用オルガノ機能性シラン

 

ワッカーシリコーンについて

 ワッカーシリコーンは世界有数のシリコーンメーカーとして、2,800種類以上の高度に特化した革新的なシリコーン製品を製造しています。製品はシリコーンオイル、エマルジョン、シリコーンレジン、シリコーンエラストマー、シリコーンシーリング材から、シラン、シラン末端ポリマーそしてフュームドシリカまで多岐に渡ります。これらの製品は、最終製品の価値と性能を向上させることによりお客様にとって非常に大きな付加価値の可能性を提供しています。ワッカーシリコーンのシリコーンは自動車、建築、化学、医療技術、エネルギーとエレクトロニクス、製紙、繊維などの分野で使われています。

関連サイト紹介

 

JEC World 2026: WACKER presents new high-performance additives for composites  

Press Release:  JEC_2026_EN

ワッカーケミー社:

 ワッカーケミー社は、約16,000人の従業員を擁し、年間売上高は約55億ユーロ(2025年)の世界的な化学会社。ワッカーは1914年に創業し、本社をドイツ・ミュンヘンに置いています。現在、世界27カ所に生産拠点を有し、その内訳はヨーロッパ10拠点、南北アメリカ9拠点、アジア8拠点です。最大の生産拠点はドイツ・ブルクハウゼンにあります。シリコーン、ポリマー、バイオソリューションズ、ポリシリコンの4つのビジネスユニットからなる。シリコーン部門は、世界有数のシリコーンメーカーであり、2,800種類を超える高度に専門化された製品を提供しています。製品ラインナップは、シリコーンオイル、エマルジョン、レジン、エラストマー、シーラントから、シラン、変性ポリマー、乾式シリカにまで及びます。これらの製品は、顧客の製品価値を高め、最終製品の性能や機能向上に大きく寄与しています。2025年、シリコーン事業部の売上高はグループ全体の売上の50%にあたる。

旭化成ワッカーシリコーン株式会社

1999年 (平成11年)10月1日、旭化成・ワッカーケミー社の合弁会社として設立。資本金は10.5億円(旭化成株式会社 50%、Wacker Chemie AG 50%)、従業員は約160名。事業内容は、シリコーンオイル、シリコーンエマルジョン、シリコーンレジン、シリコーンエラストマー、 高分散シリカ、シラン等の製造・開発・販売。

東京本社 
 〒101-0047 東京都千代田区内神田1-16-8 (内神田ミッドスクエア7F)

つくば事業所 ・ 技術センター
 〒300-4522 茨城県筑西市向上野1500-3 つくば明野工業団地

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